イギリスとフランス 18世紀 理性の時代

イギリスとフランス 18世紀、理性の時代

 

プロテスタントにとっては、教会とは、礼拝のための巨大ホール、カトリックにとっては、天国という別世界のヴィジョンを示すものだったそうです。

 

よって、宗教改革によって、プロテスタントが圧勝したイギリスとフランスでは、教会は、カトリックのそれと比較しますと、質素なものでした。また、建築も同じで、特にイギリスでは、趣味のよさと理性に忠実であろうとし、バロック様式を嫌ったようです。

 

そんなイギリス人の理想の住まいは、田舎の別荘、カントリーハウスと呼ばれるものだったそうです。

 

チズウィックハウスです。

 

 

 

 

 

イギリスの建築家たちは、16世紀の建築家パッラーディオの書いた本をテキストとしていたそうです。

 

イギリスでは、あのヴェルサイユ宮殿さえも、不合理で人工的なものとして批判されていたそうです。そんな時代のイギリスにおいて、庭は、自然の美しさを反映し、画家がみても驚くような美しい庭でなければならなかったそうです。

スタウアヘッド庭園です。

 

 

 

 

イギリスのプロテスタントは、教会美術に反対でした。そんなイギリスにおいて、画家達の仕事は、肖像画に限られ、その限られた仕事さえも、ホルバインやヴァンダイクのような大陸で成功した画家にとられている状況だったらしいです。

 

そんな状況に苛立っている若い画家がいました。ホガースです。

ホガースの放蕩者です。

 

 

 

 

これは、精神病院を描いたもので、あらゆる狂人が描かれている恐ろしい絵です。