16世紀初頭 ヴェネチアと北イタリア
16世紀初頭 ヴェネチアと北イタリア
まずは建築から。
ルネサンス様式を受け入れたベネチアの建築で有名なのは、ヤコポ・サンソヴィーノ設計のサン・マルコ図書館です。
では、ヴェネチアの偉大な画家、ベッリーニの祭壇画、聖母子と聖人たちです。
この絵が素晴らしいのは、色彩の豊かさと柔らかさだそうです。
ベッリーニは、聖書の一場面の全体の秩序を保ちつつ、単純で対照的な構図に命を宿らせる術を心得ていたそうです。
ベッリーニも工房を構えていて、弟子には、ジョルジョーネとティツィアーノが居ます。
ジョルジョーネの嵐です。
美術の最高の作品の中に数えられるそうです。
そして、ティツィアーノ。
ティツィアーノは、ミケランジェロと並び称されるほどの名声を博したそうです。
ティツィアーノの聖会話とペーザロ家の寄進者たち、です。
この絵画では、前代未聞のことが行われています。
聖母を絵の中心からずらしている。また、左右対称ではない。
しかし、色彩によって、統一感を取り戻しているそうです。
ティツィアーノの男の肖像です。
そして、教皇パウルス3世とその孫アレッサンドロ・ファルネーゼ、オセック・ファルネーゼです。
北イタリアの小さな町には、コレッジョが居ました。
コレッジョの羊飼いの礼拝です。
一見、アンバランスに見えるこの絵は、聖母マリアと御子を光で強調しているため、バランスがとれています。
また、コレッジョの作品は、その後、何世紀にもわたって、お手本とされてきた特色があります。教会の天井や、丸屋根を彩る描き方です。
コレッジョは光の達人であったため、天井が開いてそのまま天国の栄光が見えるような、そんな錯覚を見る者に与えようとしたそうです。天使たちの足の裏が見えるこの絵は、一部の宗教家たちからは、失礼だという声があがったとか。
コレッジョの聖母被昇天